2021.06.06

ホーチミンの不妊治療について

【助産師のブログ】ホーチミンで不妊治療 ver.3《人工授精 準備編》

 

前回の投稿【助産師のブログ】ホーチミンで不妊治療 ver.2《検査編》では、治療前の検査について記載しました。

今回は「人工授精」について投稿していきます。Hanh Phuc病院で経験した内容になります。

 

人工授精って?

簡単に言うと、

採取した精子を子宮内に人工的に注入することです。

AIH(Artificial Insemination with Husband’s semen)

IUI(intrauterine insemination)

とよく略して言われます。

Hanh Phucでは「IUI」とよく言っていました。

最初はタイミング法を試したのですが、うまくいかなったのでステップアップして、人工授精に挑戦することを決意しました。

決意するのには本当に勇気が必要でした…

海外で治療することは不安が多かったので。

でも、日本にいる助産師仲間に相談をして

やりとりをする中で、助けられながら決意できました。

 

受診の流れ

決断をしてから突然人工授精するのではなく、人工授精を行う日の数週間前から、子宮内の状態を整えたり、卵胞成長をコントロールしながら行います。

スケジュールは下のようなイメージです。

  1. 治療を試みる月の生理が来たら、受診予約をする。
  2. 1回目の受診
  3. 2回目の受診
  4. 3回目の受診
  5. 人工授精当日

大まかには以上のような流れでした。

人工授精までに3回の受診をしました。

受診時には経腟エコーにて子宮内膜の状態や卵胞発育状態を確認します。

必要に応じて内服薬や注射がありました。

内診台のところにはカーテンの仕切りはありません。

日本の産婦人科でも仕切りがある施設、無い施設があります。

私個人としては、カーテンの仕切りが無い方が医師が何を処置しているのか、どんな動きをしているのか把握できて安心できました。

逆に仕切りがある方が安心できるという意見もあると思いますが、人それぞれの感じ方ですよね。

 

必要書類

人工授精のような不妊治療を行う場合は「結婚証明書」が必要になります。

申請の流れは以下の通りです。

  1. 日本で戸籍謄本を発行
  2. 日本から戸籍謄本をベトナムに送ってもらう
  3. 戸籍謄本をホーチミン領事館へ持っていき、結婚証明書の申請をする
  4. 数日後ホーチミン領事館で結婚証明書を受け取る

大事な手術を行うには夫婦であることの証明が必要ということですね。

 

処方された薬

子宮内膜や卵胞成長具合により、薬の処方がありました。

  • Femara(retrozole)
    錠剤の内服薬です。卵胞成長を促します。
  • diphereline(triptorelin)
    自然排卵を抑制しながら、卵胞の発育を調整します。

これは皮下注射になります。

ちなみにインスリンの自己注射も皮下注射ですね。

 

処方薬ですが、

治療を行う上で時間指定のある薬なので、自宅で自己注射を行いました。

これ…自分に自分で注射するのは一呼吸必要でした。

人への採血や注射は今まで助産師勤務をしていたので慣れていましたが、自分にやるのはまた違う感覚があって、正直言って怖かったです…

薬が入っている容器(アンプル)をカットするのも

初めてやる人にとっては勇気が入りますよね。

 

そして、注射の針や薬の入っている容器など医療廃棄物は病院へ持って行く必要があります。

マンションのゴミ箱とかに捨ててはダメです!

 

それぞれの費用

そして気になるのが費用面

子宮内膜や卵胞の状態を把握するために何度も受診が必要なので、財布が痛いですね。

  • 受診料:420,000vnd
  • 経腟エコー:250,000vnd
  • Femara:約940,000vnd
  • diphereline:約470,000vnd

うーん、まあまあな値段しますよね。

本当、不妊治療はお金が掛かる…

今回は人工授精の大まかな流れについて記載しました。

 

次回の投稿では、人工受精の当日の詳細を記載します。

 

※2020年の情報になりますので、最新情報とは異なります。ご了承下さい。

※治療内容はそれぞれの状態や医師の治療方針によって異なりますので、様々な方法があります。
あくまでも私自身の使用した薬剤や方法についての記載になりますので、ご了承下さい。

 

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