2020.10.31

【まとめ記事】コンドミニアムとサービスアパートメントの違い、メリットとデメリット。

ここでは、コンドミニアム、大型のサービスアパートメント、小型のサービスアパートメントの3つの違いについて項目ごとに説明していきます。エリア毎の分布◆コンドミニアム中心地である1区3区は数が多くありません。ビンタン区、2区、4区、7区に多く建設されています。◆大型のサービスアパートメント1区、3区に数が多いです。◆小型のサービスアパートメント各エリアに多く存在します。オーナーの形態◆コンドミニアム個人が所有しているケースが多いです。外国人もいますが、多くがベトナム人オーナーです。◆大型のサービスアパートメント法人が所有し、管理しています。◆小型のサービスアパートメント法人が所有・管理しているケースもあれば、個人が所有・管理しているケースもございます。室内のデザインはどちらが良いか?◆コンドミニアム個人のオーナーが自身で内装を手掛け、家具も用意します。同じコンドミニアム内でもお部屋ごとにバラ付きがあり、個性が強すぎるお部屋もあります。◆大型のサービスアパートメント洗練されたデザインで、同じ建物内であればお部屋が変わっても差異はありません。◆小型のサービスアパートメント日本人には抵抗のある内装もあります。同じ建物であれば、お部屋が変わってもデザインはほとんど変わりません。家具・家電の充実度の差異◆コンドミニアム大型の家具家電は用意されていますが、食器類や調理器具、アイロンなどは用意されていない事が多いです。◆大型のサービスアパートメント大型の家具家電に加え、食器類や調理器具、アイロン等も用意されています。◆小型のサービスアパートメント大型の家具家電に加え、食器類や調理器具、アイロン等も用意されている事が多いです。ただ、洗濯機が室内あるアパートメントは希少です。家賃に含まれるサービス◆コンドミニアム基本的に、家賃には何も含まれず、水道光熱費等はご自身で払うのが一般的ですが、オーナーに交渉の上、家賃を追加で払う事で水道光熱費やメイドサービスなどを付帯させる事ができます。日本のテレビ番組が見れるケーブルテレビや、浄水器などの追加家具を付帯させるなど、サービスアパートメントよりも柔軟に対応可能です。会社の予算内で可能な限り必要な物を揃え、ベトナムに来てからの自己負担を減らしたい場合は、コンドミニアムがオススメです。合わせて以下の記事も参照くださいませ。ホーチミンの住宅で追加したい便利で快適なサービスと備品メイドさんのサービスに洗濯サービスが含まれており、単身者のお客様にとっては非常に助かる内容になっています。◆大型のサービスアパートメントTAX、水道代、インターネット代、管理費、共用施設利用代、メイドさんによる室内の定期清掃とリネン交換、が含まれます。これらのサービスは必ず含まれており、外す事で家賃を安くする事はできません。メイドさんの洗濯サービスは含まれない物件がほとんどです。電気代は別になっている物件が多いですが、追加家賃を支払う事で家賃に含めれる事ができます。◆小型のサービスアパートメントTAX、水道代、インターネット代、管理費、共用施設利用代、メイドさんによる室内の定期清掃とリネン交換、が含まれます。大型のサービスアパートメントとは違い、メイドさんの洗濯サービスは含まれる物件がほとんどです。電気代は別になっている物件が多いですが、追加家賃を支払う事で家賃に含めれる事ができます。インターネットの回線速度◆コンドミニアムご入居前にインターネットサプライヤーと契約を行います。30~40Mbpsの速度を推奨していますが、オンラインミーティングを多用される方などには、より速い速度のプランもご用意されています。◆大型・小型のサービスアパートメント最初からWi-Fiが繋げれるようになっています。10~20Mbpsと人によっては物足りない速度のサービスアパートメントも多いです。インターネット回線のスピードが遅いと、別契約を行った日本のケーブルテレビなども視聴ができない事が多いです。サービスアパートメントの場合は、内見時もWi-Fiに繋げる事ができるので、速度が気になる方は、パスワードを聞いて速度がどの程度か確認すると良いです。インターネット事情に関してはこちらの記事も参照下さい。ベトナムのインターネット回線速度、Wi-Fi事情、よくあるトラブル電気代はサービスアパートメントとコンドミニアムで異なります。◆コンドミニアムコンドミニアムの方が安価です。◆大型のサービスアパートメント、小型のサービスアパートメントコンドミニアムに比べ高いです。ホーチミンの電気事情について、こちらの詳細記事もご確認下さい。トラブル時の連絡先◆コンドミニアム仲介を行った不動産会社に連絡をするのが一般的です。お客様と修理業者様の日程調整を行い、対応を行います。◆大型のサービスアパートメント受付にいるスタッフにお伝え下さい。ご不在時でもアパートメント側が入室し修理を行います。そのため、修理のスピードはサービスアパートメントの方が迅速です。◆小型のサービスアパートメント管理人の方やオーナー様にお伝え下さい。オーナー様が英語を話せない時などは、弊社が代わりにお伝えします。エアコンの清掃や電球の交換の対応方法◆コンドミニアム基本的には、ご入居者様で行います。対応を行う業者様の手配やご紹介は弊社でサポート可能です。◆大型のサービスアパートメントアパートメント側が対応します。◆小型のサービスアパートメントアパートメント側が対応します。騒音問題の有無◆コンドミニアムベトナムでは室内でカラオケを行うご家族もいます。夜遅い時間を除いて、許容されています。◆大型のサービスアパートメント入居後に工事音等が気になる場合は、同じ建物内で別のお部屋への移動をご相談できます。◆小型のサービスアパートメント隣のお部屋や、共用部分の音は漏れやすいお部屋が多いです。セキュリティの充実度◆コンドミニアムロビーにオートロックがあり、24時間セキュリティスタッフ常駐で厳重です。◆大型のサービスアパートメント24時間セキュリティスタッフ、レセプションスタッフがいる物件が多いです。◆小型のサービスアパートメント指紋認証やカードでロビーのオートロックを解除できる物件もありますが、アパートによっては門限があったり、夜遅い時間はセキュリティスタッフを呼んでゲートを開錠しなければいけない物件もあります。ご家族などが一時的にご宿泊される場合の手続き◆コンドミニアム申請無しでご宿泊頂けます。一部オートロック開錠に指紋認証を採用している建物では、指紋認証登録の申請が必要です。◆大型のサービスアパートメントアパートメントへ申請が必要です。受付にパスポートなどの提出が必要です。ご家族が来られる前に事前に受付スタッフへご確認下さいませ。◆小型のサービスアパートメント基本的には、申請無しでご宿泊頂けます。デポジットの取り扱いについて日本の敷金に当たります。◆コンドミニアム家賃の2ヶ月分を預けるのが一般的な商習慣です。◆大型のサービスアパートメント家賃の1~2ヶ月分を預けます。◆小型のサービスアパートメント家賃の1~2ヶ月分を預けます。基本的には、故意・過失による損傷が無ければ全額返金されます。「退去が決まり、お部屋を返す前に注意すべき事」についてはこちらの記事も参照ください。申し込みからご入居までの日数◆コンドミニアムお申し込み日から1ヶ月以内の日付で契約開始(ご入居日)をするのが目安です。契約開始日が先の場合は、お申込みを受けてもらえない事や、受けてもらえても契約開始日が早い別のお客様にお部屋を取られてしまう事があります。お部屋の決定は、ご入居日の1 ヶ月前〜3週間前くらいを目安とするのが良いです。◆大型・小型のサービスアパートメントコンドミニアムに比べ、契約開始日は柔軟に対応頂ける事が多いです。お部屋は早めに決めたいが、契約開始日は遅くなるという方はコンドミニアムよりもサービスアパートメントへのお引越しを検討された方が良いです。ベトナムでは、契約解除の通知は30日前〜60日前が一般的です。ベトナムにお住まいでお引越しを検討されている方は、自身のお部屋の契約書を確認し、いつまでに解約通知を行う必要があるのか確認をしましょう。契約期間と早期解約による違約金の有無◆コンドミニアム基本的に1年間が最低契約期間です。1年以内に解約をした場合は、家賃2ヶ月分のデポジットが返金されないのが商習慣となっております。◆大型のサービスアパートメント基本は1年契約ですが、半年契約なども可能です。契約期間が短い場合は、家賃が割高になるケースが多いです。早期解約による違約金の条件はアパートメント毎で異なります。◆小型のサービスアパートメント大型のサービスアパートメントと同じです。ペットの飼育可否◆コンドミニアムペット可の物件もたくさんあります。◆大型のサービスアパートメントペット可の物件は数が少なく希少です。◆小型のサービスアパートメント個人のオーナーの管理する物件がメインになります。ペットが飼えるオススメ物件については、こちらの記事を参照ください。日本人学校(小学生・中学生)へのバスの停留所バスの停留所がある物件を選択頂く事をオススメ致します。◆コンドミニアム停留所となる物件が多くあります。タワーが複数あるコンドミニアムでは、同じ敷地内でも停留所が遠いタワーもあるので、要注意です。◆大型のサービスアパートメント停留所となる物件が多くあります。◆小型のサービスアパートメント近くの停留所まで向かう必要があります。バスが停まるオススメ物件については、こちらの記事を参照ください。

2020.10.30

【ベトナム移住前の予習】ホーチミンの住宅で追加したい《便利なサービス》と《備品》

 日本に比べてベトナムの住宅は不便なんじゃないか…ベトナムでもウォシュレットを使いたい…ベトナムでも日本のテレビ番組を見たい…ベトナムに来る前はそのような疑問、不安があると思います。本記事では、ホーチミンでの生活を便利で快適にするための備品やサービスをまとめました。 メイドサービス日本ではメイドサービスを付けて生活されていた方は少ないのではないでしょうか?しかし、ベトナムでは多くの日本人が利用しています。日本人からすると、自分が不在時に他人が出入りし、家事を行うというのは慣れないかもしれませんが一度利用するとやめられなくなってしまうほどに快適です。合わせてこちらの記事も参照ください。ホーチミンのメイドサービスについて 日本のTVが見れるケーブルテレビベトナムに来たら、日本のテレビ番組が見れないと思われている方もいると思います。安心して下さい。月額4,000円~5,000円程度で日本のテレビ番組(地上波、CS、BS)が見られます。金額の高いプランだと、番組数が少し増えます。過去1週間の番組が自動録画されたりと、日本よりテレビ環境は良いかもしれません。サービス業者様は複数ありますが、日本人が多く利用している実績のある業者様との契約を推奨します。インターネット回線通じて提供されるため、業者様によっては回線が安定せず視聴が不便な事があります。基本的には実費で導入するサービスですが、サービスアパートメントには、本サービスを元々提供している所もあります。また、サービスアパートメントによっては、TV視聴を安定させるために追加のインターネット回線を引かなければならない物件もあります。その場合は、インターネット回線を追加する費用も別途掛かります。【日本のケーブルテレビのモデム】このモデムをインターネット(無線Wi-Fi)とテレビ(HDMI端子)に繋げて視聴をします。洗浄便座ベトナムではトイレの横にハンドシャワーが付いています。(ウォーターガンと言います。)しかし、日本で洗浄便座を利用していた方は最初は馴染みにくいかもしれません。そのため、ご希望の方には水圧式の洗浄便座を工事費含め、10,000円~15,000円程度で追加設置が可能です。TOTOやLIXILの製品が代表的です。ちなみに、日本では総じてウォシュレットと呼称されますが、TOTOの洗浄便座の商品名はウォシュレット。LIXILの洗浄便座の商品名はシャワートイレ。と呼ぶようです。キッチン浄水器ベトナムの水道水は、日本の綺麗な水道水に比べ、塩素を多く含んでいたり、汚れが混じっています。日本メーカーの浄水器がいくつか販売されています。商品により価格幅があり、浄水器本体は25,000円~50,000円程度です。別途工事費用や蛇口の交換費用等が掛かるケースもあります。【TABUCHIの浄水器】フィルター交換の目安は1年間です。【新品のフィルターと、1年使用したフィルター】お風呂場の浄水機能付きシャワーヘッド髪の毛がキシキシになったり、肌が荒れてしまう心配がある場合は、使用をオススメします。シャワー本体の価格は15,000円~20,000円程度です。フィルターの交換目安は3~6ヵ月程度で、1本5,000円程度です。 ウォーターサーバー家電量販店で15,000円程度で購入できる商品もあります。200円程度で購入できる19Lのガロンボトルの飲料水をウォーターサーバーに差し込めば、冷水とお湯をいつでも使用できて便利です。ガロンボトルは店頭で買う他、デリバリーで運んで頂く事も可能です。重たいので、デリバリーで運んで頂くのがオススメです。以上、ベトナムの生活情報でした。 ベトナム・ホーチミンの不動産(売買・賃貸・管理)情報はエヌアセットベトナムまでお気軽にお問合せ下さい。エヌアセットではベトナムに住む方に向けて、最新のお部屋情報や有益な生活情報を発信しています。ベトナムの物件をご紹介するYoutubeチャンネルも行っています。

2020.10.26

ベトナムでの外国人、外国法人の不動産購入の規制について

2015年7月、不動産事業法・住宅法が一部改正され、外国人による不動産購入の規制が緩和されました。本記事では、購入主体を以下の3つに分けて、不動産購入に関する規制を解説します。①ベトナムへ入国可能な外国の個人(外国人)②ベトナム国内にある外資系のベトナム法人(外国組織)③ベトナム国外にある外国法人(外国企業)外国人・外国法人による不動産購入について外国人や外国企業がベトナムの不動産を購入する場合、購入主体により規制が異なります。②の外国組織は購入可能ですが、賃貸として物件を貸し出す事ができません。自己利用(従業員の社宅として利用など)は可能です。投資目的として購入する場合は、賃貸としてお部屋を貸し出す可能性が高いので、③の外国人が購入する事を推奨します。外国人・外国法人に対する一部制限について、更に詳しく説明します。1.住宅所有数制限コンドミニアムの場合は、各建物の総戸数の30%が外国人・外国組織が所有できる上限です。外国人による過剰な投資、不動産価格の高騰を防ぐ対策の一つになっています。一方で、人気物件の抽選会では、倍率が高くなかなか購入ができない状態が続いています。2.所有期間制限外国人の場合は、50年間の期間付きですが、更に50年の延長が可能です。現時点で、50年の保有を考える投資家は少なく、所有期間についてはあまり投資材料として考慮しない投資家が多いです。3.転売の制限外国人は、外国人またはベトナム人への売却が可能です。しかし、外国人はベトナム人から中古物件を購入する事はできません。また、外国人から外国人への転売については、ディベロッパーによって一部制限が設けられています。例えばホーチミン市2区にある Masteri Thao Dien というコンドミニアムは外国人から外国人への転売は現在認められていません。尚、権利証(ピンクブック)発行前の転売もディベロッパーによって制限されるケースもあるので注意が必要です。ホーチミン市2区の Gateway や、ホーチミン市1区の Vinhomes Golden River は外国人から外国人への転売が行われています。弊社では、日本人、中国人、台湾人間の仲介実績があります。 同じ物件でも、ベトナム人が売り出している物件と、外国人が売り出している物件では、後者の方が相場は高い傾向にあります。土地及び、土地付き中古不動産の購入について①②③いずれも土地及び土地付きの中古不動産を直接取得することは出来ません。信頼のおけるベトナム人個人、またはベトナムの企業に取得をしてもらう必要があります。もしくは、②ベトナムにある外資系企業(ベトナム法人)と、ローカルのベトナム法人の双方で出資を行った合弁会社が取得する方法もあります。例外として、新規の建売プロジェクトで、外国人の取得を認めているものであれば、外国人で購入可能な物件がありますが、ディベロッパーの信頼度等を入念に調査する必要があり難易度は高くなります。 

2020.10.21

【実例有り】ベトナムの不動産投資の実務。購入・運用・管理・売却の流れ。

2015年7月、不動産事業法・住宅法が一部改正され、外国人による不動産購入の規制が緩和されました。これによって非居住者の外国人も含め正規に不動産購入が行えるようになり、不動産価格上昇を牽引する1つの要因となっています。本記事では、外国人が不動産投資を行う上での一連の流れ(購入、保有中の運用、管理、売却)をご紹介します。外国人・外国法人による不動産購入購入主体により、規制が異なります。1.ベトナムへ入国可能な外国人(個人)2.ベトナム国内にある外資系企業(ベトナム法人)3.ベトナム国外にある外国企業(国外の法人)それぞれで住宅の売買可否や運用手法の可否が変わります。ベトナム法人で住宅の購入を検討される場合は、自己利用(従業員の社宅として利用など)は可能ですが、賃貸物件として貸し出し、家賃収入を売上として計上する事はできません。外国人・外国法人に対する一部制限について、更に詳しくご説明します。1.住宅所有数制限各建物の総戸数の30%が外国人・外国組織が所有できる上限です。2.所有期間制限外国人の場合は、50年間の期間付きですが、更に50年の延長が可能です。現時点で、50年の保有を考える投資家は少なく、所有期間についてはあまり投資材料として考慮しない投資家が多いです。3.転売外国人は、外国人またはベトナム人への売却が可能です。しかし、外国人はベトナム人から中古物件を購入する事はできません。また、外国人から外国人への転売については、デベロッパーによって一部制限が設けられています。例えばホーチミン市2区にある Masteri Thao Dien というコンドミニアムは外国人から外国人への転売は現在認められていません。尚、権利証(ピンクブック)発行前の転売もデベロッパーによって制限されるケースもあるので注意が必要です。ホーチミン市2区の Gateway や、ホーチミン市1区の Vinhomes Golden River は外国人から外国人への転売が行われています。 プレビルド(新築)物件の購入ステップ◆抽選会上の写真は、2018年12月14日開催のSon Kim Landによる The Metropole Thu Thiem の第一期抽選会の様子です。当時、外国人の所有権(SPA)販売は販売価格から+5%という金額でした。ホーチミンでは外国人所有権にプレミアムを付けて高く販売する傾向にあり、転売価格にも大きく影響を与えています。(転売時でも外国人のSPAが高く取引される傾向にあります。)◆購入の流れベトナムでは、建物の工事進捗に合わせ、購入金額を何度かに分けて支払う事が一般的です。デベロッパーによって多少異なりますが、下記がローカルディベロッパーの一般的な支払いスケジュールです。取り交わし書類は覚書(Deposit Agreement)と売買契約書(SPA)等です。(ベトナム語&英語)2015-2018年度はデベロッパー側が一括支払いによるディスカウントを案内するケースも多かったです。2019年度以降、ディベロッパーへの当局の監視体制が強くなり、現在は支払いスケジュールの規制について順守する傾向があります。2020年10月時点で、ピンクブック(権利証)の発行がされた物件は少なく、購入金額の5%を支払っていない購入者が多いです。購入時の主な諸経費購入時及び引渡し後の諸経費については、弊社では事前に想定収支表を作成の上で提出する為、想定収支表からコストが大幅に振れたことはこれまでありません。但し、賃料収入の利回りについては想定よりも下がってきています。一つは供給量の増加、もう一つはコロナによる外国人の減少が主な要因です。特に民泊運営が流行っていたコンドミニアムなどは顕著にその影響を受けています。購入物件を手に入れてから賃貸の募集までのステップ◆ディベロッパーからの引き渡し設備表を基に機器や仕上げの確認を行います。一般的には指摘事項が多数あるので、指摘事項の修繕確認後に正式な引渡し手続きを行います。弊社では代理で行うケースが大半となっており、その際には通常、公的(認証済み)な委任状(ベトナム語)の作成が必要です。◆内装工事と家具家電の搬入賃貸で運用する為には一般的には家具・家電の設置が必要です。コンドミニアム内に競合物件が多数ある場合には、差別化を図る工夫を行います。内装費が高ければ良いということではなく、エリア・ターゲット・賃貸料設定に見合った内装を行うことが重要です。◆募集開始内装の方向性が決まった段階で募集活動を開始します。賃貸料は原則貸主口座にVNDで送金を行う為、遅くともこの時点ではローカル銀行のVND口座を保有していなければなりません。(外資系のローカル銀行の口座開設を推奨しています。)◆賃貸運用中の主な諸経費について賃借人からは通常2か月の保証金(敷金)を預かります。日本と異なり貸主優位の商慣習となっていることから、滞納の懸念はなく、仮に滞納が発生したとしても保証金内で退去手続きが可能です。弊社管理の住居で滞納による未回収は0%で、恐らく他の管理会社も同様です。(滞納リスク無し)不動産の売却手続き引渡前の権利転売も可能です。但し、デベロッパーによって手続きが多少異なるので都度確認が必要になります。引渡後の転売については一般的には下記ステップで進みます。決済はVNDの為、ローカルの銀行口座が必要です。日本から公的(認証済み)な委任状(ベトナム語)を作成することで、代理で決済手続きを行うことは可能です。(決済の為に渡航不要。)◆不動産の売却手続きの注意事項ベトナムの不動産は住宅法により夫婦の共有財産として規定されています。その為、単独名義で購入をしていたとしても、既婚者の場合、売却時には配偶者の署名(承諾)が必要です。委任状作成の際にも両名の署名が必要で、仮に親子の共有名義で購入を行っているケースなどでは、それぞれの配偶者の署名が必要となり、非常に煩雑な手続きになります。その為、基本的に弊社では単独名義での購入を推奨しています。◆売却時の主な必要書類例単身者・パスポート(本人)・独身証明書・戸籍謄本・住民票既婚者・パスポート(本人)・パスポート(配偶者)・戸籍謄本・住民票日本の公的書類はベトナム大使館/領事館で認証手続きを行い、その後ベトナム語に翻訳しベトナムの公証役場に提出しなければなりません。◆売却時の主な諸経費について申込から決済・引渡しまで、来越することなく全て代理で手続きを行うことは可能です(弊社のケースでは大半が代理で対応をしている)。権利証発行前の転売については、デベロッパーによってステップが異なったり、転売できない時期などがある為、注意が必要です。権利証発行後の転売については弊社ではまだ実績がありません(権利証がまだ発行されていないため)。転売益及び賃貸料の国外送金ベトナムから国外送金については、賃貸料は、売買契約書・賃貸契約書・納税証明書などをエビデンスとして国外送金可能です。転売益についても同様で、転売時の関連書類・納税証明書などを基に国外送金可能です。但しどちらも原則は窓口対応となっていた為、今後遠隔で行えるかが鍵となります。また弊社ではローカル銀行の国外送金についてはこれまで実績がありません。不動産運用実例(ホーチミン)Vinhomes Central Park の1ベッドルームを2015年に購入したお客様は、4年間で48,130 USDの利益を出す事ができました。年間の利回りは、15.5%です。2020年現在、ベトナムの定期預金の利率が6%~7%程度です。画像出典 週刊Vetter ベトナム不動産ガイド